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 Posted by KG少佐
HOME > SITE MAP > 参考書 >> 参考書№309 最新雪崩学入門

  記事投稿日:2013年03月04日

タイトル:最新雪崩学入門 -雪山最大の危険から身を守るために Avalanche Rescue-
著者:北海道雪崩事故防止研究会 (編集)
出版社:山と溪谷社
個人的お勧め度★★★★★
参考書№309 最新雪崩学入門

雪山のリスク雪崩については数冊読んできたが、この本はかなり踏み込んだ内容になっている。

雪崩のメカニズムや対策はもちろんだが、の種類と変化・高橋の18度法則・スカッフ&コール・雪崩犬など幅広く詳しく書かれていて勉強になる

意外だったのがビーコンの携行者と非携行者の生存率の統計。
・スイス統計140名(1988) 携行者生存が35%に対して非携行者の生存率が25%
・カナダ統計 73名(1993) 携行者生存が32%に対して非携行者の生存率が13%
生存率も低く最大でも20%の差しかない。

少し古い本だが雪山に登る人は読んでおいて損のない1冊。


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【目次】

序 常識の否定

第1章 山岳雪崩遭難の実態調査 福沢卓也
1.日本の雪崩遭難の実態
 (1)山岳雪崩災害の時代的推移
 (2)雪崩のタイプときっかけ
 (3)発生斜面の向き
 (4)雪崩発生時の天候
 (5)月ごとの発生件数
 (6)雪崩発生時期
2.ヒマラヤ雪崩事故の実態
 (1)ヒマラヤ登山の事故原因
 (2)事故原因の時代推移

第2章 を科学する 福沢卓也・秋田谷英次
1.降る・積もる
 (1)は天からの手紙である
 (2)の結晶のできかた
 (3)の層のできかた
2.積もってからの雪の変化
 (1)0℃以下での変態
 (2)水が関与した変態
 (3)霜ざらめへの変態
3.雪崩の基礎知識
 (1)雪崩の発生区、走路、堆積区の特徴
 (2)運動形態
 (3)積雪に関する情報
 (4)雪崩はどこまで到達するか

第3章 雪崩の発生メカニズム 福沢卓也・秋田谷英次
1.雪崩の分類
2.面発生表層雪崩
 (1)発生のキーを握る「弱層」
 (2)5種類の弱層
 (3)弱層形成と雪崩発生
 (4)弱層の寿命
3.点発生表層雪崩
4.全層雪崩
5.氷雪崩
 (1)懸垂氷河の崩落と氷雪崩
 (2)調査・研究の現状

第4章 雪崩の危険判別法 福沢卓也・成瀬廉二
1.面発生表層雪崩の対策
 (1)弱層テスト
 (2)各テスト方法の比較
2.点発生表層雪崩の対策
3.全層雪崩の対策
4.氷雪崩の対策

第5章 行動判断 樋口和生
1.ルート選択
 (1)斜面の傾斜度
 (2)地形図による判断
 (3)植生による判断
2.雪崩危険地帯の通過方法
 (1)樹林帯内の雪崩危険地帯のルート判断
 (2)疎林帯や白い斜面でのルート判断
 (3)雪崩危険個所の通過
 (4)視界がない場合の判断
3.行動するか否かの判断
4.宿営地の選択
 (1)積雪状態による判断
 (2)気象条件による判断
 (3)地形による判断

第6章 雪崩対策の装備 阿部幹雄
1.雪崩ビーコン
 (1)新装備「雪崩ビーコン」
 (2)日本における雪崩ビーコン普及の歴史
 (3)雪崩ビーコンの周波数は457kHz
 (4)ビーコンの電波特性
 (5)捜索手段による捜索時間と信頼性
 (6)雪崩ビーコン携行者の生存率
 (7)日本で最初の雪崩ビーコンによる生存救出
 (8)世界の雪崩ビーコン
 (9)雪崩ビーコンの選択基準
 (10)雪崩ビーコンの性能比較
 (11)雪崩ビーコンのレンタル
2.その他の雪崩対策装備
 (1)スコップ
 (2)ゾンデ
 (3)レッコ
 (4)雪崩
 (5)ナイフ

第7章 セルフレスキュー 阿部幹雄
1.雪崩遭難者の生存救出は時間との競争
 (1)雪崩埋没者の生存率
 (2)セルフレスキューの実践
 (3)セルフレスキュー三種の神器
2.雪崩に遭遇した時の行動
 (1)雪崩に巻き込まれた者の行動
 (2)捜索者の行動
 (3)遭難者の埋没位置の推定
3.雪崩ビーコンによる捜索方法
 (1)直角法(クロス法)と電波誘導法
 (2)直角法(クロス法)による捜索
 (3)電波誘導法による捜索
 (4)雪崩ビーコンの機能チェック
 (5)雪崩ビーコン使用の注意
 (6)雪崩ビーコンの捜索練習
4.雪崩ビーコンがない場合のセルフレスキュー
 (1)緊急パトロール
 (2)ゾンデーレン
5.救助隊の要請

第8章 遭難者発見後の対応 樋口和生
1.遭難者発見後の医療的措置について
 (1)埋没時間と生存率
 (2)低体温症
 (3)窒息
 (4)低体温症か窒息かの判断と対処法
 (5)凍傷
 (6)骨折・脱臼
 (7)その他
2.遭難者の搬出
 (1)担ぎ降ろす
 (2)ソリによる搬出
 (3)ヘリコプターによる搬出
3.埋没者発見時の留意点
 (1)ダメージのチェック
 (2)遺体の安置

第9章 救助隊による本格的捜索 樋口和生
 (1)ゾンデーレン
 (2)トレンチ掘り
 (3)導水融雪法
 (4)雪崩犬
 (5)パトロール
 (6)その他の捜索方法

第10章 雪崩対策の現状 福沢卓也・樋口和生・阿部幹雄
1.雪崩先進国スイスの現状
 (1)充実したスイスの雪崩予報システム
 (2)ここまで進んでいる雪崩コントロール
 (3)スイス山岳会の雪崩講習会
2.ドイツの雪崩教育

第11章 雪崩犠牲者をなくすために 阿部幹雄
総括と将来の展望
参考文献一覧

第12章 全国山岳雪崩発生地点地図







 
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Posted by KG少佐 at 2013年03月04日│comments(0)
カテゴリー : 参考書 
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