登山道具№36 ザック②(縦走用大型バックパック)

KG少佐

2013年02月06日 20:28

PHENIXのキャンペーンで当選したザックが着弾。
ネット上でもメーカーページの少ない情報コピペしかない上に、取説も簡易説明タグも一切付いていないので全体を探りながら簡単に製品レビュー(文中の比較対象ザックはミサゴ三兄弟

Phenix LHOTSE 60 (フェニックス ローツェ 60)
サイズ:60L+(730×370×190mm) 重量:2150g カラー:ベージュ(60はワンカラー展開)
仕様:アルミニウムインナーフレーム、デタッチャブルヒップベルト、ハーネスサイズアジャスター、背面エアベンチレーションシステム、ショルダーストレスフリーフック、ハイドレーションチューブスリット、メインルームアクセスファスナー、エクステンションスリーブ
素材:ベロシティナイロン420D 原産国:ベトナム 付属品:交換用モノカラーテープ 

ローツェ」の商品名が勇ましい。
実物のベージュは落ち着いた薄いオリーブドラブ調でミリタリーっぽくて好み。
左:表面⇒ポケット・デイジー等なし。マルチカラーテープは付属のモノカラーに交換可能。
右:裏面⇒「背面エアベンチレーションシステム」はかなり肉厚なメッシュパッド(後述参照)



左:表面⇒ストックピッケルなどを装着できるベルト式ホルダー付き(左右1ヶ所づつ)
右:側面⇒重心&荷重配分を考慮してか上にいくほどテーパーが若干広がった形状。
  コンプレッションベルトは3本+上部1本。左右下部にプリーツポケット(共に後述参照)

※1つ上画像の方が実物色に近い。


左上:雨蓋上部「phenix」刺繍ロゴ。 右上:表面右側「phenix」同系色巨大プリントロゴ。
左下:お気に入りブランド「MARVEL PEAK(マーベルピーク)」の刺繍ロゴ(右側面下部のみ)
右下:商品名「Lhotse60・phenix」。かなり大き目の刺繍文字。

全体的にちょっとロゴがうるさい感じ。


見にくいが本体背中面左右に6061アルミニウムのインナーフレームが上下に通る。



今やザックの定番装備とも言えるハイドレーション対応チューブスリット。
ラジオやMP3プレーヤーのイヤホンスリットとしてもいいかも。



ヒップベルト左右に小さめのポケット。ジッパー操作感は良好。
ベルト内側メッシュパッドは背面同様かなり肉厚。



↑前出プリーツポケットのアップ。ゴムは入ってない。かなり深めで大きい。



チェストハーネス。突起部分はハイドレーションのチューブホルダー?分からない・・・
バックルにオスプレーのようなホイッスルは装備されていない。



後述の「メインルームアクセスファスナー」が不意に下がらないようにバックルで留められる。



上部直下外周を絞ることが出来るバンド(向こう側へグルっと回っている)



「カメラ&キーホルダーポケット」。過不足ない容量。
内部にもう一つジッパー付きポケット。小分けができて便利。



雨蓋裏側に貴重品などを入れるジッパー式セキュリティーポケット。
オスプレーのようなメッシュの可視タイプではないので何を入れたか忘れそう・・・
貴重品は心配なので基本的にグラブバッグウェストポーチに入れて携行。



このザックの最大特徴とも言える「デタッチャブルヒップベルト」
蟹のふんどしの様なベルクロ蓋を剥がすと左右独立したヒップベルトもベルクロ留めになっている。
体型に合わせて長さや角度を微調整可能。「ザックは腰で背負う」の理想に近づける。
またクライミングハーネス装着時には完全に取り除いて使用することもできる。



①背面長に合わせてショルダーベルトの位置調節が可能な「ハーネスサイズアジャスター」
  S・M・Lと表示があるがベルト式なので無段階に調整できる。
  自分は体の大きさの割にSの位置ぐらいが一番フィットした(胴短長足?)
②↑前出「アルミインナーフレーム」のボトム処理部分。ここもベルクロ式。



左:2つ目の特徴が「ショルダーストレスフリーフック」
  ここにハーネスを通して引っ掛けることにより肩への圧迫感を軽減可能。
右:↑前出「背面エアベンチレーションシステム」部分アップ。
  メッシュパッド+中央溝部分に設けられた通気口により蒸れを軽減。



左:3つ目の特徴が「メインルームアクセスファスナー」。1気室構造。
  ボトム手前まで1本の大型ジッパーが走り内部へのアクセスが容易(引手は上下両サイドタイプ)
  ファスナーの操作性は良好。全体が幅広のベルクロ留めで覆われる。
  ただファスナーは止水タイプでない上に大型ジップのため目が粗い。
  更にベルクロ留めカバーなので雨天時の防水性に少々疑問を感じる。
  まぁスタッフバッグザックカバーを使用するので大丈夫か・・・
右:ザックカバーを被せた状態。オスプレーアトモスで使用している物を流用できた。
  Quechuaの安いレインカバーを買おうかと思ったが金が浮いた。



ちょっと不安なのが各バックルテンション部分の構造的細さ。手持ちの他の物より細い。
特に外して剥き出しの時は注意しないと不意に折ったり割ってしまいそうな・・・



目一杯内容物を詰めて雨蓋の「エクステンションスリーブ」を可動させた状態とアトモス。
アトモスは公称容量65L(Lサイズ)。それからすると75L~80Lぐらい?



「エクステンションスリーブ」通常位置。
アトモスと比べると70~75Lぐらい?(ザック容量は共通基準がないのでアバウト)



これでザックは4サイズが揃った。
ハイキング程度の日帰りから長期縦走までほとんどの山行スタイルに対応できる。

脱「ミサゴ」

オスプレーのストレッチポケットやストックホルダーなど「何でもついてる」的な快適装備はなく、登山ザック本来の「外部には極力物を付けない」的な至ってシンプルでベーシックなスタイルのバックパック。が、ワンポイントのマルチカラーテープは今どきでオサレ。

アトモスはエアスピードサスペンションのおかげで背中のムレとも無縁。背中のラインにフィットする重心構造で荷物実重量を感じさせない素晴らしいザックだが、サスペンションが大きく弧を描いているために荷室を圧迫・変則的な内部形状になりパッキングが毎回難儀。軽量化からくる各パッドの薄さが縦走中の各日程後半に肩や腰へグイグイと食い込んで苦痛を伴う(フィット感は良好)

最初このローツェを開封して持ち上げた時に出た言葉は「重っ!」
しかし生地がシッカリしているし背面パッド・ショルダーパッド・ヒップベルトも肉厚なので苦痛からはある程度解放されそうな気がする。大型で内部もスクエアな形状なのでパッキングもしやすい。
だがいつもの快適テント泊重視でアレもコレもと詰め込むとあっという間に後悔する重量になりそう。

そういえばずっと気になっているのだが「PHENIX」って「PHOENIX」ではないので「不死鳥」じゃないよな?・・・2008年に全額出資企業のオリックスが株式を中華企業に1円で売却した悲しい出来事から現在を考えると正に不死鳥をイメージするが一体どんな意味なんだろうか。

さて、このザックの実践投入はいつ頃だろうか。
未だ行けてない聖岳&光岳か?


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価格:26,250円(税込、送料別)

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価格:19,840円(税込、送料別)




フェニックス(PHENIX) LHOTSE 60

・素材:ナイロン100%
・サイズ:60L(730×370×190mm)
・重量:2150g
・カラー:ベージュ



フェニックス(PHENIX) LHOTSE 40/45

・素材:ナイロン100%
・サイズ:40~45L(710×340×180mm)
・重量:1950g
・カラー:ベージュ、ブラック



フェニックス(PHENIX) T0RRES 35/40

・素材:ナイロン100%
・サイズ:35~40L(620×280×180mm)
・重量:1800g
・カラー:ベージュ、ブラック、ディープオレンジ



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