樋口氏の小説は「
天空の犬」「
ハルカの空」に続いて3作目(
短編集を除く)
今作は
南アルプスの
北岳を舞台に遭難救助ではなくテロリストに立ち向かう物語。
テロとしては特異な舞台設定ではあるが内容や動機は既出感があり新鮮味は薄い。
しかし自衛隊に関する組織や機材についてよく取材されているし、矛盾と闇の部分については日頃思っていた事と著者の考えがリンクして強く共感できる。
山岳救助隊と救助犬が主人公ではなく北岳山荘スタッフ1名の活躍(無駄な?)がメインで、シリーズ内容からすると「共感覚」の要素も薄くてほとんどスピンオフ的な印象が強い。
60Pを過ぎた頃から本題に入り始めて面白くなってくるが、終盤はハッキリ言って尻すぼみ気味。
場面がコロコロ切り替わる度に同じ状況説明が重複したりするので500ページ弱ある長編も正味300ページぐらいで収まるのでは?と活字&小説嫌いの自分は思ったりもするし、見開き内や全編に渡って同じ表現が使い回しされたり実在の製品名や車種名などが連呼されるのも少し抵抗があった。
と、文句ばかり書いたが
北岳は登ったことがあるので当時を思い出しながら楽しく読めた。
細かく書きたい部分が沢山あるがネタばれしてしまうのでキーワードを羅列。
集団的自衛権・安保法案・治安出動・秘密保護法・福島原発事故・
自衛隊・海外派遣・PKO・ODA・VXガス・サリン・巡航ミサイル・SMCM・OH-1・AH-1S・
オスプレイ・V-22・
グロック17・ブロッケン現象
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