参考書№416 山岳遭難の教訓

KG少佐

2015年06月23日 20:28

タイトル:山岳遭難の教訓 -実例に学ぶ生還の条件-
著者:羽根田 治
出版社:山と渓谷社(ヤマケイ新書
個人的お勧め度★★★★★

自身5冊目のヤマケイ新書シリーズ。
実際の遭難事例を元に原因と対策が詳しく解説されている。
もう何冊読んだか記憶がないが個人的に羽根田氏の著書にハズレはない。

事例が最近のものなので「あの遭難か」と思い出すものがほとんど。
写真や地点を書き込んだ概念図が多用されていて遭難に至るまでの経緯が掴みやすい。
特に雪山遭難が印象的で2006年の白馬乗鞍岳でのスキーツアー遭難の章ではビバーク地点+3人が収容された地点+栂池ヒュッテの三点が比較的近距離で1枚の写真に収まっているのが衝撃的。
また以前ヤマケイの特集でも読んだ2008年の槍平での雪崩でテントが飲まれた遭難事故のリアルな経緯も興味深い。

「登山にベテランはない」の言葉に改めて考えさせられる。
事例を知って万が一に備える知識を得られるお勧めの1冊。


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【目次】

・高体温疾患の恐怖—沖縄・西表島
・春の爆弾低気圧—八ヶ岳谷川岳
・10月のブリザード—北アルプス白馬岳
・吹雪にかき消えたルート—北アルプス・白馬乗鞍岳
・スキーツアー中の雪崩事故—八甲田山・前嶽
・冬山登山基地を襲った雪崩—北アルプス・槍平
・ゴールデンウィークの低体温症—北アルプス・白馬岳、爺ヶ岳、穂高岳
・被雷のち骨折—大峰山系・行者還岳、弥山
・幻覚に翻弄された山中彷徨—大峰山系・釈迦ヶ岳
・明暗を分けた分岐点—奥秩父・和名倉山
・単独で山中を彷徨した8日間—奥秩父・飛龍山


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